「中日新聞~東三河版~」掲載

発達障害 支えるには

発達障害がある子どもの進路を考える講演会「地域で支える子ども達の未来」が6日、豊橋市駅前大通の名豊ビルで開かれ、保護者や支援者ら125人が熱心に耳を傾けた。

市内の「かずおメンタルクリニック」の大瀧和男院長と、知的障害児に対応している市立くすのき特別支援学校の渡会博子教頭が、医師と教員の立場から講演した。大瀧院長は「発達障害を含む精神障害者は、身体障害・知的障害に比べて、離職率が高いため、企業に敬遠されがち」と現状を説明。「勉強の出来不出来に目がいきがちだが、基本的な生活習慣を教えることが社会への適応につながる」と話した。

渡会教頭は小中学校に設置されている特別支援学級と比較し、同じ授業を連続させるなど「変化が苦手な子どもたち」に対応した取り組みを紹介した。

豊川市の中学校で個別支援員を務める女性は「障害がある中学3年生の相談にのっている。知的障害はないので、特別支援学校に入学できず、受け皿がないと感じる」と話した。
2015年12月07日