愛知保険医新聞掲載

 

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“今どきの子ども事情”理解した支援を  ~豊橋子育てネット研修会~

協会東三河地区は、「豊橋子育てネットゆずり葉」の研修会に講師を派遣した。五月八日(日)豊橋市民文化会館で「子どものこころの発達とその支援」をテーマに大瀧和男氏(かずおメンタルクリニック)が講演した。二十五人が参加。

大瀧氏は、子どもの発達に伴う精神発達の流れを紹介し、「愛着」の形成と「認識・関係」「言語」の発達とは密接に関係があると指摘。そして愛着形成や仲間関係が種々の要因で不全であることが今日の子どもたちのこころの発達を考える際の特徴であるとした。

子どもに関わる時に考えることとして、「大人目線・大人の都合で見ないこと」「『良いところ』を理解すること」「成長は螺旋状だと認識すること」「『自分の理想化や押しつけではないか』と振り返ること」「今どきの子ども事情を理解すること=都市型の孤独、希薄な生活感・仲間意識、上昇志向の高い目標などによって個々に生まれもった特性(個性)を補うスキルが少なくなっている」をあげた。

そして、「子どものこころを育てるには、情愛を込めた身体的ケア自己肯定感の育成、親になることへの支援などが必要」と結んだ。

2011年06月03日