愛知保険医新聞 3月5日号掲載

「愛着障害」テーマに乳児院で講演


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協会東三河地区は豊橋ひかり乳児院から「愛着障害」についての講演依頼を受け、二月八日(木)午後二時から同院で講習会を行った。豊橋ひかり乳児院は家族の病気などさまざまな理由で家庭生活が困難な乳児から二歳までの保育・看護サービスを提供しており、職員約二十人が参加した。講師は豊橋市内で児童青年期の精神ケアに積極的に取り組む「かずおメンタルクリニック」院長の大瀧和男氏が務めた。

大瀧氏は、愛着のはじまりについて、愛着と精神の発達、子と親それぞれの愛着パターンについて説明した。次いで愛着障害の症状として行動・感情・思考・人間関係・身体に関する特徴を紹介し、最後に愛着障害の修復について説明された。

愛着障害の修復としては、本人には①愛情を込めた身体ケア、②自己肯定感の育成ケア、③能動的な意志を育むケアーーについて、親に対しては①親も安心できる場の提供、②親の親子関係を扱う、③親になることの援助ーーが大切であるとした。

参加者からは、「担当している幼児の症状と具合的な対応について」「親との関わり方」など乳児院職員としての専門的な質問が出され大瀧氏から丁寧なアドバイスがされた。

2007年03月15日