ごあいさつ

理事長あいさつ

院長写真

 現代の日本で、子どもが健やかに育つことはなかなか至難のわざという気がします。大げさではなく、児童精神科クリニックで15年近く親子を診てきた実感であって、最近ますますその様相が濃くなっているように思います。

 親子の診療を行っていく中で、これまで気になりながらなかなか手の出せなかった課題があります。高機能発達障害児に対する支援です。一見さほど問題がないように見える、いわゆる高機能発達障害児は、親にも園学校にも抱えている困り感を見逃されたり等閑視されたりしやすく、のちに不登校や情緒障害といった二次障害が発生して初めて注目されることになります。比較的障害程度の重い子どもが早期から支援を受けているのとは対照的です。クリニックを受診するケースの大半がそうした高機能の子どもたちです。二次障害を抱えた子どもがゆくゆく自立を果たしていくには、相当の支援と労力を要します。また、受診する子どもに連れ立って就園前の弟や妹がやってくることがあります。少しばかり発達の気になる幼子に時間をかけて手当てできれば、のちに膨らむであろう困り感を小さなものにできるのではないかと考えることもしばしばです。しかしながら、受診のはるか前から手を打つということは、医療機関としては甚だ難しいことです。

 今回こうした今まで医療では十分に手の届かなかった領域に踏み出す決意をして、障害児通所支援事業(児童発達支援、放課後等デイサービスおよび保育所等訪問支援)を行うことにしました。

 児童発達支援事業では、就園前の発達に凸凹のあるお子さんの行動や言動の裏に隠された思いをお母さんとスタッフが一緒に感じたり考えたりしながら、協働で子育てをする体験となるでしょう。  放課後等デイサービスでは、これまで医療の中で行ってきた高機能発達障害の学童グループ活動のノウハウを核にさらに生活スキルの向上をめざした取り組みを行っていきます。それぞれの子どもに、家庭でも学校でもできる支援策を見出して、家庭や学校にフィードバックすることも役割のひとつと考えています。

 せめて目の前の子どもだけでも健やかに育ってほしい、そのお手伝いができればとスタッフ一同願っています。

医療法人和音会 理事長 大瀧和男

(かずおメンタルクリニック 院長)


スタッフ紹介

管理者
菅沼友見
児童発達支援管理責任者
菅沼友見
保育士
髙栁未佳
児童指導員
河合梨華(社会福祉士)、  大瀧近子(看護師・公認心理師)
保育所等訪問支援員
天野利香(精神保健福祉士・かずおメンタルクリニック学校コーディネーター)、          久保田優花(公認心理師・臨床心理士)、  石原由利子(公認心理士師・臨床心理士)